まだ円安は続くのか
最近の円安は日本株を悲観する立場を一掃させ、衰退の代名詞だった証券株も沸騰。
野村HDが年初来+50%、大和証券が+36%、マネックス+59%と、風景を一変させています。
日本株は為替市場の上に浮かぶ小船に過ぎない、と再認識した人も多いことでしょう。
為替相場は、短期は金利差、長期は購買力平価で決まる。
というのが、一応の拠り所です。
一般にドル円は、2年もの金利との相関性が高いと言われており、上のグラフのようになっています。
(出典:http://zai.diamond.jp/articles/-/125946)
正確に数字を落とすと、2月22日2.97%、23日3.01%、24日3.049%と、最近かなりのペースで切り上がっています。
日銀は長期国債しか買わないとリリースしていますが、2月14日に反応して下がりました。
米国2年金利の予測(Future projection)は、次のようになっているようです。
出典:http://www.forecasts.org/2yrT.htm
Forecastは、4月が0.41%、6月が0.64%。
日本の2年もの金利はそもそも動く余地が少ないですし、今の日銀の姿勢からすると0.1%前後で大きく変わらないという前提で最初のグラフに当てはめると、投資家の頭の中には、4月のドル円が82円、6月が84円近辺という目安がある"はず"ということが一応推測できます。
この目標値からすると、今のドル円上昇ペースは、いかにも早すぎる感じと言わざるを得ません。
なお、
・アメリカの景気回復、雇用情勢は、スローペースながらも徐々にしっかりとした足取りになっているので、QE3はない。
・FRBは短期債を売って長期債を買い増す「オペレーション・ツイスト」を継続中で、イールドカーブはフラット化の方向に動きやすくなっている。(2年もの金利は上がりやすい)
といった背景は、円安を理論的に裏付けする理由として、ある程度機能し続けると思われます。
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