シカゴ筋ポジションの確認(7/24時点)
(7月24日) (7月17日)(増減)
カナダドル ▲2432 ▲1208 ▲1224
スイスフラン ▲25945 ▲23090 ▲2855
ポンド ▲2934 ▲7453 +4519
円 25061 11121 +13940
ユーロ ▲155066 ▲167249 +12183
NZドル 7779 6939 +840
豪ドル 26443 13931 +12512
円ロングが増えるリスクオフ方向と、ユーロ売り減、オセアニア通貨買い増加のリスクオンが混在。
実際の相場はこの間、ユーロ円が大きく下落して円高が進んでいました。
その後26日、ECBドラギ総裁の「何でもする」発言から政策期待が強まり、株高円安のリスクオンへと反発して下げを取り戻す動きになりました。
「出来ることは何でもする(ECB is willing to do whatever it takes to preserve the euro) 」は、政策当局者として当たり前であり、「仕事をがんばります」と同じ程度の発言ですが、直前のユーロの下げにやや行き過ぎ感があって自律的なポジション調整が起こりそうなタイミングであっただけに、ショートカヴァーの背中を大きく押す効果が発生したように感じられます。
メルケル首相はバイロイトからザルツブルグへ移動の予定。他のEUの首脳たちも多くが夏休み中。
ユーロ安は歓迎する一方で国債急落は避けたい、休暇中に相場の急変で仕事に戻りたくない、などの思惑があるので、しばらくは口先介入で時間稼ぎをする可能性が高そうです。
経済の実態で見ると、欧州債務問題が相場の波乱要因から取り除かれるのは当面困難でしょうし、アメリカ経済は緩やかな回復基調ながら相変わらず雇用創出力は弱い状態。
中国経済はバブル予防のために意図的に経済をスローダウン。
インド、ブラジルは見事に失速。
成長力の低下と金融緩和期待の狭間の中でトレンドは定まりにくく、相変わらずアップダウンが続くのがメインシナリオかと考えられます。
とはいえ相場は常に夢を見たいものなので、もしも欧州問題を忘れて陶酔する時期が短期間でもあれば、そこは売り場と捉えたいと思っています。
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