高金利3通貨の確認
豪ドルは6月に政策金利が3.5%に引き下げられ、以降据え置きの状態。
直近の失業率は5.1%で大きな変動なし。
7月の小売売上が今年初めてマイナスに転じ、8月の雇用者数も減少と、中国の影響からか景気に下方サインが見られます。
物価水準や輸出企業の採算性を考えると豪ドルは高過ぎるので、更なる利下げも十分考えられるところですが、FRBが常に緩和的であるのに対し、豪中銀(RBA)はやや厳し目のスタンスを採ります。
RBAは、豪ドルの過剰評価に不満ではあるものの、安易な通貨安政策とは一線を画しています。
資源国だから出来ると言ってしまえばそれまでですが、その姿勢が豪ドルの価値を維持し、ユーロの代替準備通貨としての評価にも繋がっています。
南アフリカは、政策金利を7月に5.0%に引き下げ。
6月の小売売上高は前年同月比8.3%増と、市場予想の4.7%増を上回りましたが、7月CPIは4.9%と落ち着いています。
今年第2四半期(4-6月)の実質GDPは前期比3.2%増と市場予想の3.3%以下であり、特に引締めの必要を感じさせる指標は見当たりません。
商品市場にショックを与えたマリカナ鉱山での暴動事件については、殺人等で起訴されていた鉱山労働者270人への起訴が「暫定的に」取り下げとなり、順次釈放の予定。
一応の収束が見えてきたようです。
ブラジルは先月も利下げし、政策金利は7.5%。
日本から見ると羨ましい高金利ですが、これでも1年前の12.5%から見ると大幅な低金利。
8月のCPIは前年比5.24%。
政府目標上限の6.5%以内ではあるものの、ブラジル中銀は6日発表された議事録の中で、今後の利下げは最小限であるべきと、利下げ打ち止め感を匂わせています。
そろそろ景気対策よりもインフレ警戒感の方が優先されそうで、来年にかけて利上げを予想する声が増えています。
但し、ブラジルはレアル高になると、外資規制や為替介入など、すぐに力技(ちからわざ)に走る国ですので注意が必要です。
ちなみに、FXでのレアルの取り扱いは、IGマーケッツ証券(旧 FXオンラインジャパン)の「USD/BRLペア」だけのようです。
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