東松島市のリサイクル率は凄い
NHKスペシャル「追跡 復興予算19兆円」でも取り上げられていましたが、河北新報によれば、宮城県東松島市は東日本大震災で発生した市内の「がれき」9割以上を資源として再利用する方針とのことです。
156万8000トンのがれきのうち、宮城県に処理を委託するのは廃畳や衣類、漁網、廃プラスチックなど3万4000トンのみとあるので、この数字を基にすればリサイクル率は実に97.8%。
あの瓦礫の山を見ていてリサイクルという概念が全く沸きませんでしたが、搬入段階から分別を行えば、飛躍的にリサイクル率が上がるようです。
モチロン、「練習」は困難ですから、他の自治体が非難されるべきではないでしょうが、あの混乱の中で冷静に対応した自治体があったことは驚きです。
東松島市(人口42千人、世帯数14900戸)の被害が比較的軽微だったから出来た、という訳でも無さそうで、同市の被害は、死者1,082人・行方不明42人、全壊家屋5,484戸。
東松島市は、2003年の宮城県連続地震の反省を踏まえたと説明していますが、当時の記録を見ると、東松島市(当時は合併前で鳴瀬町と矢本町)が震度6弱と最も揺れが大きく、震度5弱だった石巻市などと比べて危機感が強かったのだろうと思われます。
なお、被災自治体の多くは瓦礫の分別作業の機械化を進めていますが、東松島市は被災者雇用を重視する観点から「人海戦術」で行っていると報道されています。
(写真は2012年07月25日の河北新報より)
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