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October 03, 2012

豪中央銀行が利下げ

昨日10月2日、豪中央銀行(RBA)は政策金利(キャッシュレートターゲット)を0.25%下げて3.25%としました。

大方の事前予想は、「金利据え置きの可能性が高いものの、利下げも十分あり得るので注意」というものでした。

RBAの金融政策センスは従来から信頼性が高く、今回の利下げも概ね妥当な判断と受け止められています。

これを受けて現在、豪ドル/米ドルは直前の1.036近辺から1.022まで下落、豪ドル/円は節目の80円を切っています。

Australiaグラフ(豪政策金利の推移)を見ると、リーマンショック前の最高金利は7.25%。
それがズンズン3.0%まで下がった後、中国の公共投資や世界中の金融緩和による需要刺激策で持ち直して2010年11月には4.75%まで回復。
しかし昨年11月に0.25%利下げして4.50%になってからは、ほぼ2か月に一回のペースで下げて現在に至ります。

もう1回下げるとの予想も有力で、そうなるとリーマンショック後の最低金利3.0%と同じですから、少なくとも豪州から見る世界経済は、いわゆる二番底に近い深刻な状態なのかもしれません。

今日発表されたオーストラリアの8月の貿易収支は、石炭の輸出が減少して、20億3000万豪ドル(約1620億円)の赤字となり、2008年3月以降で最大の赤字幅でした。

米国住宅市場の回復期待はあるものの、欧州債務危機の長期化、中国経済ハードランディングの懸念は大きく、先進各国の財政金融政策も弾切れ模様。

中国新政権が11月以降、人気取りのために何か打ち出すことは十分予想されるものの、市場へのインパクトは未知数。

当面はまだリスクオフを基調に、時折りリスクオンになるくらいがせいぜいと考えておきます。

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