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November 04, 2012

ソニー決算に見える薄明かり

07_image今や市場でのソニーの存在感は薄れ、「ソニーショック」を起こす力さえもありません。
繰延税金資産の取崩し等により、過去2年間で7000億円の最終赤字。
投資家も赤字慣れしてしまいました。

今中間決算は、相変わらず最終赤字ですが、液晶パネル事業からの撤退で営業増益。
往年の力は失われたソニーですが、依然として強みもあります。

デジカメのイメージセンサーでは世界4割のシェア、DSC-RX100は市場ニーズをしっかり意識した商品です。
プロ用放送機器では世界7割のシェア。
Xperiaには一定の競争力があります。

ソニー銀行、ソニー生命による金融事業は安定した利益源。
映画・音楽事業も黒字。

walkmanにはitunesがない代わり、優れたノイズキャンセリング機能などipodにはない音質への拘りがあります。
オリンパスとの提携は、文化がぶつかっていますが、長期的に見れば医療分野に足がかりを得たのは大きいはず。

ソニーの課題は単純明快で、全部門の利益を食い潰してきたTV部門を捨てれば良いだけ。(出来ないようですが)

社長は変な外人から51歳の若い日本人となり、ローカライズして売るという商売人の原点に戻ろうとする現場意欲も一部に感じられます。

パナは今回の赤字で純資産を1兆円まで減らしますが、ソニーはまだ2兆円あります。
パナは売上8兆円、従業員32万人、一人あたり売上2500万円。
ソニーは売上7兆円、従業員16万人、同4400万円。

ソニーの方が、処方箋を書くのは楽なはずです。

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