今年のASEAN株はフィリピンの優勝か
1-6月の送金は前年同期比5.1%増の101億ドル。
海外で働くフィリピン人はおよそ900万人(人口の10%)ですから、単純平均で一人が年間184千円。
18万4千円と聞くとさほど多いと感じませんが、一人あたりGDPが19万円の国です。
年間推定仕送り額合計は1兆7000億円ですが、フィリピンのGDPが約18兆円、貿易収支は1兆3000億円程度の赤字ですから、確かに「送金事業」が大貢献。
新興国の場合、少し景気が良くなるとインフレになりやすいものですが、最近のCPIは3%台と比較的安定していて、こんなに株高でも10月に中央銀行が利下げして政策金利は3.5%。
外貨準備高は5兆円超と、ベトナムの1兆円を遙かに凌ぎ、送金効果もあって通貨ペソは安定しています。
ベニグノ・アキノ氏の暗殺、マルコスの退陣、軍の暗躍といったイメージが強く残っていますが、最近は政治状況も比較的安定し、投資環境も整備されてきたことで、見直し買いされたのでしょうか。
現在のPERは約20倍。
タイ、マレーシア、インドネシアの15~16倍と比較すると、一定の成長期待を織り込んだレベルにまで来たように思われます。
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