消費者物価指数の長期推移
衆院選挙に備えて、自民党安倍総裁がマクロのデフレ対策を争点化しようとしています。
最終的には、そう乱暴なことが出来る訳がないのですが、以前から彼の頭の悪さを懸念する有権者は多いので、動きすぎてマイナスにならなければ良いなと感じられます。
実際のところ、日本の物価はどのような推移を辿ってきたのか。
CPIの長期チャートで良いものが見つからなかったので、年次別データにより作成しました。(データ出所:総務省統計局)
赤線は、1970年を100として指数化したもの。
1990年のバブルの頃に3倍の300となり、以後は20年以上も横這いが続いています。
ちなみに20年で3倍となる上昇率は、年平均+5.6%くらいです。
青線は前年比変動率の推移で、最高は1974年(昭和49年)の23%。
トイレットペーパー騒動で記憶に残る第一次オイルショックの頃で、当時の公定歩合は9%にまで上昇しました。
冷静に考えれば、石油とトイレットペーパーに特段の相関関係はありませんが、3.11の直後には同じようにトイレットペーパーやティッシュペーパーが入手困難になりました。
ちなみに平成以降での年間最高上昇率は、91年の3.3%。
バブル期の物価上昇は資産価格中心で、実需に左右される一般物価はさほど上がっていませんでした。
不動産の世界で言えば、分譲価格は上がっても賃貸住宅の家賃はほとんど影響が無かったと記憶しています。
だからこそ美味しい時代だったとも言えます。
実感として、日本のデフレは近隣アジアの安い物価・人件費に引っ張られている部分が大きく、この要素に関して打ち出の小槌はありません。
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