投資家に買い負けする一般購入者
Financial Timesの「US homebuyers lose out to investors」。
フロリダ州タンパで家を探すカップル。
二人とも堅実な職を持ち、半年もビッドに参加していますが、買えません。
なぜならファンドがより高い価格で買ってしまうから。
賃貸住宅市場が好調なため、ブラックストーンは昨年年初以来、少なくとも25億$(2250億円)を住宅に投資。
カリフォルニア、アリゾナ、フロリダでは好条件の物件は品切れ。
全米で「売り家」としてリストされた物件数は前年比17.3%も減少し、タンパでの住宅価格は20%近く上昇した、とあります。
アメリカとしては異例のゼロ金利ですから、不動産投資ファンドにとっては絶好のチャンス。
豊富な資金力と情報力で、好物件を買い尽くすのは簡単なことです。
不動産マーケットを見る限り、金融緩和効果はもう十分ということなのでしょうが、FRBは失業率が6.5%に改善するまで低金利を持続すると言っていますので、まだまだこうした「クラウディングアウト」は続くのでしょうか。
Comments
いつも勉強になります。
こういうダブついたストックでテナント料や売買単価が上がってしまうのが、フローにとっては非常に有害だと感じています。
それでもアメリカなら分配がしっかりなされる分、まだマシなんでしょうけど。
Posted by: yamazakidog | January 29, 2013 02:55 AM
金融緩和は不動産市場を回復させましたが、CPIを上げたり、雇用を増やしたりの効果は限定的のようです。
FRBも日銀も、そんな事はわかっていると思いますが。
Posted by: akazukin | January 29, 2013 07:40 AM