アフリカにおける米国の戦略変化
安全保障のために日本が頼りに出来るのは、やはりアメリカの情報収集能力。
今回、米国政府機関の存在感を窺わせるようなニュースはありませんでしたが、アメリカがテロとの戦争を継続する限り、アルカーイダの影が濃いアフリカは重要なはずです。
ワシントンポストが昨年6月に掲載した「U.S. expands secret intelligence operations in Africa」によると、アフリカでの監視活動を強化しているのは、CIAよりも米軍。
左の地図が、米空軍が展開する基地のマップ。
ここから無人偵察機を飛ばすなどして活動していますが、今回のリビア-アルジェリア国境は、重点警戒地域からは外れているようです。
アメリカが、石油輸入をアフリカに依存している割合は、2006年の21%から、2011年には15%に低下。
輸入総量が1割程度減っているので、アフリカからの輸入数量は3割程度減少しています。
資源確保のため、アメリカに油を売る政権を維持するようCIAが情報戦を挑むのが従来型のアメリカの戦略イメージでしたが、近年は、テロ活動を早期に「消化」することと、アフリカでの権益拡大を狙う中国を牽制する重要性が増しました。
これは「実行力」の高い、軍の役割です。
小野寺防衛相は遅まきながら、アフリカでの駐在武官を増員すると発言しています。
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