« 財政破綻で儲ける方法 | Main | コモディティ相場の確認 »

February 17, 2013

どれだけ外貨を持っておけば良いか

誰もがFXをやる必要は無論ありませんが、我々の生活は輸入品に依存しているので、その割合だけは外貨を持って為替による物価変動をヘッジすべき、という考え方は合理的です。

2012年分の貿易統計速報値によれば、輸入は71兆円、輸出は64兆円です。

71兆円の輸入額の内、加工されて再び海外へ出るものを除くため、これをざっくり10兆円とします。

輸出64兆円の内、海外調達原価の比率を15%と置くことになり、まあ十分と思われます。

輸入総額71兆円から10兆円を引いた60兆円は、年間消費総額300兆円の2割になるので、我々の生活物資は、ざっくり2割が外貨ベースと考えることにします。

総資産2000万円として、2割の400万円なら約4万ドル。
FXなら必要証拠金は20万円程度。

総資産1億円でも、この5倍なので、証拠金100万円で20万ドル買うだけ。

この程度の外貨保有なら、仮にまた円高に戻って損しても、残りの円の購買力増加でチャラになるはずなので、リスクは少ないという理屈になります。

現在、個人金融資産の内で外貨建て運用残高は、約38兆円と僅か3%程度。(出典:住友信託銀行調査部資料

仮にこれが10%になるだけでも、100兆円の円売り需要となります。

この状況は、日本の家計の通貨リザーブが偏っているため、万が一パニック的な資本逃避が起こった時には、「行き過ぎた円安」が発生する土壌があると理解しておくべきであるように思われます。

|

« 財政破綻で儲ける方法 | Main | コモディティ相場の確認 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 財政破綻で儲ける方法 | Main | コモディティ相場の確認 »