証券会社が売りたがらない米国債を買え
証券会社が売りたがらない米国債を買え!の筆者は、JALからソロモンへ転職して債券投資を手掛けた人。
本書は2011年夏に出版されていますが、当時はドル円が70円台で米国長期金利も今より高かったので、米国債券投資のタイミングとしては大正解でした。
尤も、筆者は為替差益を狙って言っている訳では無く、その逆。
長期運用で為替リスクを乗り越える、ストレスフリーの高齢者向け投資方法として米国債、特に金利の高い30年ものを勧めています。
冒頭、300万円の年金受給資格があるなら、利率2%の国債を1億5000万円持っているのと同じだから、もう国債を持つ必要は無い、という話が出てきます。
キャッシュフローを債券に置き換えて資産ポートフォリオを考える方法は参考になります。
本書は債券の入門書としても使える内容で、特に大きなリスクを取りたくない人に向けての米国債推奨の書。
何時でも誰にでも米国債が最善という訳ではありませんが、本書で提案されている考え方は、長期的な資産運用を考えるに当たって必要なアイディアを含んでいます。
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