債券市場の声
見事に相関していますが、これは軸を調整し、短期的にだけ見ればこういった表を作ることも可能だという意味でやってみただけです。
具体的な数値で見ると、昨年8月は金利差が0.8%だったのが1.2%と5割も拡大したとの表現も可能ですが、過去の例から見て、僅か0.4%の差が15円ものドル上昇を説明するのは無理。
前回ドル円が95円だった2010年には、長期金利差が約3%ありました。
また、しばしば引用される日米2年もの金利差とドル円の関係を見ても、は左図の通り過去の相関性とは大きく乖離しています。
ただ、FXのドル円スワップを見ても、昨年8月はドル円1万単位で月間+80円程度だったのが、今年2月は110円くらいにはなっているので、短期の金利差もやや拡大し、ドル円ポジションの維持コストが下がっているとは言えそうです。
現状の債券市場と株の関係は、緩和観測が円安を後押しし、実際の金利低下が負債の多い不動産業等を支援する金融相場の様相。
だとすれば、政府・日銀の目標が実現して物価が上がり、債券が売られると円安も止まり、株価も下がることになります。
それともそうなると、「とうとうデフレ脱却達成、今度は株高債券安でしょ!」といって債券を売った資金が更に株を買ってくれるのでしょうか。
Comments
確かに債券と株の相反が気掛かりです。どちらが正しいのでしょうか?
私は株はスピード違反で債券は危うい賭けのような気がします。
これから米国は強含みでしょうから長めの債券には弱気です。
Posted by: BLUE | March 03, 2013 11:52 PM
低金利と株高の組み合わせになっているのは、この先の金融緩和策、特に日銀は長期の国債をこれまで以上に買うだろうから、結果的にマネーがじゃぶじゃぶになると予想して行動している結果と理解することが出来ますが、これまでの我慢の期間が長かったためか、期待が走りすぎて性急に織り込みすぎでは無いかという気はします。
実際に何が出てくるかにもよりますが、これからは期待と現実との乖離によって、Sell the FactやSell in Mayなどの動きにも相当の注意が必要な時期になってくるのではないでしょうか。
Posted by: akazukin | March 04, 2013 07:38 AM