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March 09, 2013

個人向け国債は買いか?

Photo先週7日より、春の個人向け国債の販売が開始され、各社がキャンペーンを行っています。
100万円で3000円程度のキャッシュバックが主流のようです。

いつ急落するか分からない日本国債。
仮に買うとしたら、金利変動タイプしか考えられません。

今回の変動金利10年もの国債の発行条件は、初回利率が0.42%、利払いは年2回。
今後の利率は、「利子計算期間の開始時の前月に行われた10年固定利付国債の入札を基に計算される複利利回り×0.66」となっています。

要するに、今後長期金利が1%上昇したら、0.66%は上乗せされるので、ある程度危機対応が出来ている商品です。
また、1年経過後には1年分の金利をあきらめることで解約可能なので、いざキャッシュという時のことも考えられてはいます。

今のところ国債は、超が付くくらいの人気商品です。

今年、来年と、5年もの国債が大量に償還されるようですが、そのクーポンが1%で、現在は0.1%に低下。
機関投資家が従来同様の運用成績を確保するためには、より期限の長い国債を買う必要がありますが、折しも次期日銀総裁候補が長期国債の購入を宣言しているので、買いたくても買えない状態が予想され(参考:異次元の低金利が定着する理由)...と、長期債市場の現場は、財政破綻懸念とは真逆の売り手市場の様子です。

この個人向け国債も、少なくとも変動金利分は結構売れそうな雰囲気を感じます。

主力顧客層は、資産家の年金受給者がインフレヘッジ目的で買うという姿がイメージされますが、こういうケースは、既に年金受給権という形で大量の国債を保有している人が更に保有を増やすことと一緒ですから、本来お勧めできないということですね。

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