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April 10, 2013

地価は再び上がるのか

そもそも「地価」とは曖昧。

公的価格として、公示地価、路線価、固定資産税評価額がありますが、実際の取引はこれらに拘束を受けません。
かつては取引価格を事前に審査する「国土法価格」なんていうものさえ存在しました。

東京か地方か、住宅地か商業地か。
どこを見るかでも風景は変わります。

Photoグラフは東京都の公示地価の平均。
商業地も住宅地も含まれており、絶対価格に余り意味はありませんが、今は昭和60年辺り、即ちバブル前夜の水準ということが分かる程度の意味はあります。

かつて、地価は下がらないものだから商業地でも近傍類似価格をベースに需給関係で決まるという考え方が主流でした。

隣が坪100万円なら、こっちは少し条件が良いから110万円みたいなことを、不動産鑑定士が仰々しく書いていたのです。

現在では原則、収益還元価格で決まると皆が思うようになっています。

しかしながら、不動産が証券化され、パブリックマーケットで取引されるようになり、要求利回りは金融市場の影響を大きく受けるようになりました。
年間1000万円で貸せる不動産は、期待利回りが5%なら2億円ですし、4%で良いなら2億5000万円です。

J-REITが上昇したから、実際の土地取引における期待利回りが下がり、地価は上がるのか。

多くのリート運用者は、2007年頃の失敗を鮮明に記憶しています。
高く買えば含み損となり、運用報告書の中でいつまでも開示されます。

これは恥ずかしいので避けたい、しかし要求利回りが下がった以上、物件取得のハードルが下がった(高く買える)のも事実。

とはいえ、多くのリートは鑑定価格を上限とする自主ルールを制定しており、鑑定が上がらないと高くは買えない。
鑑定士は、取引事例が積み重なるまで性急に還元利回りを見直したりはしない。

リートは鑑定が動くのを待ち、鑑定は取引事例が多くなるのを待ち、取引業者はリートが動くのを待つ、という三すくみ。

この均衡をブレイクするのは、コンプライアンスに縛られない中小業者でしょうが、勇気ある行動は数年後に罵倒される可能性もあります。

今の金融相場を持続性があるものと見るのかどうか。
相場観が問われる局面ではあります。

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