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May 06, 2013

マイナス金利に慣れてしまった私たち

Dowdax日本やアメリカだけではなく、ドイツの株価も順調で、DOWとDAX指数の過去1年を比較すると、むしろDAXの方が勢いがあるようにさえ見えます。

ドイツでは株高と国債のマイナス金利が共存しています。

最初に国債がマイナス金利となったのは、2012年1月にドイツ国債6カ月もの入札結果がマイナス0.0122%となった時。

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現在のドイツ国債の金利を確認すると、3ヶ月ものがマイナス0.03%で、以降2年ものまでマイナスです。

マイナス金利は、いわば「預金課税」。

日本国債はマイナス金利ではないものの、日銀が大量に買うことで、国債市場から民間資金が締め出されようとしています。

プレーヤーが安全な国債を買おうとしても、「何か他のものに金を使え」「あっち行け、ホイホイ」と言われているという意味では同じ。
国家的な株式投資誘導策が世界中で発動されているのだから株価上昇は必然、という考え方もあります。

とはいうものの、株と債券の同時高は本来異常。
どちらも上がるのは一見ハッピーなようですが、今の株高を警戒して債券で運用したいという人たちに十分な金利を提供できていないという負の側面もあります。

債券に逃げて株安をヘッジすることが出来ない状況を人為的に作り出しているリスクに鈍感で良いのか、という議論を皆避けています。

将来、「今思えば長期に渡る株債券同時高はバブルのサインだったが見逃していた」という懺悔の嵐があるかもしれません。

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