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May 27, 2013

地銀は国債のリスク管理が出来ているのか

地銀は預金量が多い割りに地元に貸出先が無いので、国債をたくさん食べていると言われていますが、実際どうなのか。

代表例として四国銀行を取り上げます。

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なぜ四国かというと、一人当たり預金量が多いからです。

左図(出典:http://blogos.com/article/63030/?axis=b:252)。

まずは株価比較。

SMBC、四国銀行(8387)、日経平均です。

Zメガバンクの代表SMBCは、黒田緩和以降、日経平均を上回る上昇率でしたが、結局同じレベルに戻って来ました。

四国銀行は4月初め、お付き合い程度に買われたもののすぐに横這いとなり、今回の大調整で3月水準に戻りました。日経平均より3割安です。

四国銀行の決算資料に依れば、保有する国債残高は4098億円。
これは1年前の4576億円から478億円減っているものの、4年前(H21/3期)の2744億円と比べると5割増です。

別の比較をすると、4年前は総預金量に対して12%が国債投資でしたが、今は17%です。

H25/3末の10年国債先物市場価格は145.55円。
直近は142.5円と2.1%低下。

一般に地銀は利鞘稼ぎのため長めの国債を持っていると言われていますが、四国銀行も直近有報ベースでは、7割が5年超。
▲2.1%を残高に単純反映させると、86億円の評価減。
四国銀行の年間経常利益は、同じ86億円です。(1年前は49億円)

ちなみにSMBCの場合、総預金89兆円に対して国債残高は26兆円で、何と29%。
但し、残存5年以上は2兆円しかありませんので、2.2%です。(四国銀行は推定で11%)

要するに、地銀は長期債から逃げ遅れているのです。
あるいは、逃げる必要がないと考えているのかもしれません。
いや、逃げたいのに逃げられない、が本音でしょうか。

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