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June 30, 2013

新興国と先進国の投資配分

5月中旬以降、新興国株式市場全般から急激に資金が逃げだして、概ね2割程度調整した印象があります。

Nythd左は、タイ株式(THD)、DOW、中国株(FXI)、CRB指数の比較1年チャート。

直近1年パフォーマンスは、タイもDOWも同じ+20%程度に収斂。
結局同じなら、これからはドルを持つ方が良いと考えるのが自然に思われます。

中国株(FXI)とCRB指数は似たような動きをしています。

中国には豊かさに取り残された人々がワンサカ残っているので、本来は強烈に分配を進める政策が必要ですが、政権自体が既得権益の固まりであるため、経済のスローダウンを選択しています。

爆食中国の景気が冷えれば、周辺アジア諸国にも波及します。
商品価格が下がれば、資源輸出中心の新興国全般に投資しにくいムードとなりますが、先進工業国にとっては、製造原価である資源価格が安くなるのは歓迎です。

ジム・ロジャーズは、
「商品と株の強気相場は交互にやってくるのです。つまり株式が上がれば商品が下がり、株式が下がれば商品が上がる。それが18年から20年周期で巡ってくることは、過去をさかのぼれば明らかです」と語っています。

今回が彼の言う長期波動かどうかはともかく、金価格や豪ドルの下落などを、歴史的な調整と見る人もいます。

先週発表されたファンドマネージャー調査を見ると、新興国をアンダーウェイトし、むしろユーロ圏をオーバーウェイトする傾向があります。

一方、短期にこれだけ調整すれば、新興国の割高感が薄れ、むしろ投資チャンスという見方もあります。
そもそも新興国と言っても、その内情は様々。

Photo例えばタイの輸出品目を見ると、コンピューター関連、自動車、石油化学製品が殆ど。

新興国を少し減らし、その分先進国を増やすというのが王道っぽい感じがしますが、最近の株価動向によって、時価ベースでは自然にそうなってしまったかもしれません。

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