歪んだSHIBORは何かを暗示しているのか
SHIBORとはLIBORの上海版です。
この理由は、東洋経済オンラインの「意外なほどもろい、中国の金融システム」1頁目に書いてあるのですが、
『直接の原因は、中国の中堅行である光大銀行(601818 CH)が興業銀行(601166 CH)に対して決済不能に陥った、とのうわさが前日に流れたことだ。ただ、うわさが流れた後も双方の銀行は通常どおり業務を継続していたようだから、中国の金融システムに根本的な異変が起きたわけではなかったとみてよい。しかし、それでも海外投資家の肝を冷やすには十分だった。』
今日時点では翌日物が4.8%と落ち着いているようですが、1ヶ月前には3%だったらしいので、だとすれば今でも異常値です。
また、1週間よりは2週間が低く、1ヶ月は1番高く、3ヶ月は安くなり、6ヶ月以上は正常値に見えます。
要するに、直近1ヶ月だけ金が足りないという金融機関が増えているというのは、若干不気味な感じもします。
インターバンク市場での金利高騰というと、どうしてもリーマンショックの時を思い出して、非常に悪い想像をしてしまいがちになります。
ちなみに、この手の話で必ず登場するのは、シャドーバンキングの代表と呼ばれる中国独特の「信託会社」。
この実態については、先ほど引用した記事の2頁目以降に詳しく書かれています。
FTの「China interbank market rates soar」という記事が、やはりSHIBORの高騰を取り上げているのですが、その背景には信託会社の資金繰りに何か問題が起こっているのではないかという見方をしています。
これもまあ、お決まりの懸念と言えばそれまでですが。
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