日経平均は使えない
金曜日のDOWは▲1.3%でしたが、今日月曜のN225は▲3.7%。
TOPIXは▲3.4%、ファーストリテイリング(ユニクロ)は▲6.3%です。
ユニクロのN225に対するウェイトは日々変わりますが、下記bloombergの記事によれば、時価総額で1.4%に対し、指数寄与度で10.3%(4/26時点)と、大きく歪んでいます。
4月26日と今日の終値を比較してみます。
ユニクロは35700円→32700円と、▲8.4%。
日経平均は、13884円→13262円と、▲4.5%。
トヨタは、5710円→5810円と、+1.8%。
時価総額20兆円のトヨタが+2%なのに、時価総額3兆円台のユニクロに振り回されて、日経平均は5%安。
日経平均の計算では、旧額面水準の違いを調整するため、「みなし額面」という考え方を採用しています。
つまり、225の株価を合計する前に「みなし額面(基準は50円)」で割ることで、値がさ株の影響を減少させます。
例えば株価6000円程度のトヨタはみなし額面50円ですが、株価14万円台のドコモは5万円と、1000倍も違います。
実は株価3万円のユニクロも、みなし額面は50円。
つまり、ドコモの15万円は150円となりますが、トヨタは5800円、ユニクロは32000円で横並び。
ドコモが1万円上がっても日経平均の中では+10円の扱い。
トヨタ、ユニクロが両方とも10%上がった場合、そのまま580円と3200円ですから、日経平均の中では5倍以上も貢献度が違います。
ちなみに、ユニクロの今期(H25/8)予想EPSは898円。
株価がこれだけ下がっても、PERは36倍と高水準。
1年前は、予想EPS800円に対して株価16000円でしたから、当時のコンセンサスはPER20倍。
それに比べると今は異常。
指数を押し上げるためにユニクロを買い上げ、次には落とす。
仮にユニクロを元のPER20倍に落とせば、株価は18000円と、今より▲14700円。
現在、日経平均の除数は「24.975」ですから、単純計算では、これだけで指数を590円(14000円÷24.975)程度押し下げる効果があり、日経平均を12600円台に「暴落させる」ことも可能です。
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