シカゴ筋ポジションの確認(7/9時点)
(7月9日) (7月2日) (増減)
カナダドル ▲23829 ▲16250 ▲7579
スイスフラン ▲1776 ▲116 ▲1660
ポンド ▲34259 ▲31324 ▲2935
円 ▲80305 ▲70736 ▲9569
ユーロ ▲40900 ▲16090 ▲24810
NZドル ▲1008 ▲1174 +166
豪ドル ▲63255 ▲70515 +7290
オセアニア通貨以外は「ドル買い」方向です。
しかしながら、この直後のバーナンキ発言をきっかけに、ドルロングポジションの解消によるドル安が発生。
但し、オセアニア通貨、特に豪ドルは、上昇した後に一転して直近安値を更新するなど、荒っぽい展開となりました。
豪ドルショートポジションの巻き戻しシナリオは、遠のいたようです。
バーナンキ発言の真意は未だに解釈が分かれている部分もありますが、性急な金利上昇を牽制したのだろうとの見方が一般的かと思われます。
米国長期金利の動向は、8日の2.72%から11日は2.57%に下がり、2.60%に戻るといった展開です。
今のところ金利(債券)市場に大きな動揺はなく、為替市場での行き過ぎたドル買いポジションの調整が発生しただけのように見えます。
米国経済の穏やかな回復が続く限り、スピードの早い遅いはあるにしても、徐々に金融緩和を縮小させて行く方向には変わりはないというのが、今の債券市場参加者の見方だと思われますが、それとも今後、急ぎすぎた金利上昇の調整が始まるのでしょうか。
バーナンキは来年1月での退任が確実視されていますので、そろそろ自分の終わり方と歴史的な評価を気にするのは当然です。
在任中はマエストロと呼ばれたグリーンスパンの評価が退任後の金融危機で劇的に悪化したことを考えれば、多少市場の期待に背くことはあっても、やや引き締め気味で終わるという選択肢は有力なはずです。
そうすれば、やがてきっと来る金融危機の際、彼がいたからこのくらいで済んだ、と再評価される可能性が高くなります。
但し、「さっさとパーティを終わらせたKY」と言われることを、当面は我慢する必要があります。
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