戦艦「いずも」建造の背景
「いずも」の建造が予算化されたのは、H22年度防衛予算。
民主党が政権を取った鳩山内閣最初の予算編成であり、一般歳出総額が4.2%増える中、防衛予算は僅か0.3%増に抑制されました。
あの尖閣ビデオ流出問題が発生したのは、その年の10月のことですので、日中間の領土問題の緊張が今ほど高まる前に決定されています。
防衛庁のH22年度予算案説明資料に依れば、新型護衛艦の建造は「海上交通の安全確保」という章の中にあり、大型車両や大型ヘリを輸送し、対潜戦等における航空運用等の中枢艦とされています。
対潜哨戒(antisubmarine patrol )ではなく、「対潜戦」と言い切っていることに、防衛庁のスタンスが現れていると感じられます。
建造した「ジャパン マリンユナイテッド」社は耳慣れませんが、IHIと日本鋼管の造船部門が合併した会社に、ちょこっと日立造船が加わっていると言ったイメージでしょうか。
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