« 本格化して来た債務回避 | Main | 薄熙来の公判始まる »

August 21, 2013

オーストラリア総選挙が近い

Images_2当初9月14日の予定が前倒しされて、9月7日(土)が豪州総選挙。

比較的簡単に政党を作れる豪州では、シドニーからメルボルンまでの開通を求める「オーストラリアに新幹線を党」、安楽死や同性婚の合法化を目指す「セックス党」、生きた家畜の輸出禁止などを訴える「動物正義党」、「水飲み場にコーラを党」など、泡沫政党も多数です。

現在の与党は労働党。
党首(首相)は、政権に付いているこの6年あまりで、ラッド→ギラード→ラッドと交代しています。

女性のギラード氏は、震災後間もなくの2011年4月21日、被災地である宮城県南三陸町を視察したことが記憶に残っています。

ラッド氏(55歳)は、大学で中国史を専攻し、中国語に堪能。
「陸克文」という漢字名も持ち、長女の夫は香港出身。
「豪州なまりの英語も話せる中国人」と揶揄されることもあります。

野党である自由党・国民党の保守連合は、労働党が導入した炭素税の撤廃、電気料金の値下げ、法人税減税などの政策を掲げています。

自由党党首で首相候補は、トニー・アボット氏(55歳)。
過去の発言を調べると、「日本はアジアで最も親しい国」と語っています。

捕鯨には厳しい立場ですが、
「オーストラリアと日本には、例えば第二次世界大戦、白豪主義、捕鯨等、意見を異にする問題は存在するが、豪日関係の根本は揺らぐことはない」とも言っており、中国色に染まったラッド首相に比べると対日関係を重視する立場と見られています。

最近の世論調査に依れば、アボット氏率いる野党・保守連合の支持率は54%と、ラッド首相の労働党の支持率46%を上回っています。

中国経済の減速もあり、豪州における中国の重要性は低下。
このまま保守連合が勝利する可能性が高いとの見方が有力です。

なお、選挙直後の9月18日にはRBAのスティーブンズ総裁の任期(2006年9月18日から7年)が切れますが、こちらは既に3年延長されているので、選挙結果による金融政策上の混乱は無さそうです。

|

« 本格化して来た債務回避 | Main | 薄熙来の公判始まる »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 本格化して来た債務回避 | Main | 薄熙来の公判始まる »