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November 20, 2013

10月の貿易統計は16カ月連続の赤字

今日発表された10月の貿易統計速報。
16カ月連続の赤字で、今年3回目の1兆円突破となりましたが、輸出入ともに貿易量は前年比で大幅に増加しています。

輸出は前年同月比+19%。
何と言ってもお家芸の自動車が+31%と最大の寄与。
ちなみに寄与度で第二位は鉱物性燃料で、+81%。
日本は質の高い軽油や灯油を、年間1兆円以上輸出しています。

輸入は+26%。
原油が+68%、天然ガスが+39%。

単純化すれば、日本経済の変動要素は、エネルギー政策と自動車産業の競争力に尽きると言えるかもしれません。

アベノミクス発動前の昨年10月と比較しても結果は当たり前すぎるので、直近の9月との比較ではどうか。

輸出は2%増で、輸入は4%増。
自動車輸出額はほぼ変わらず、鉱物性燃料は8%増。

10月の世界経済は概ね堅調に推移していたと判断して良いのでしょうが、自動車輸出量が伸び悩む中で、輸入が大幅に増える結果になっています。

Photo左は、この半年の貿易状況です。

6月を除けば、ほぼ毎月1兆円の赤字。

赤字傾向が定着したことはモチロンですが、円安で輸出が堅調だと生産を伸ばすために高いエネルギーを買い、輸出業従事者の堅調な消費で更に赤字が増えるといった構図になって来ているように感じられます。

貿易量が拡大すれば、赤字も増える。

この関係からだけで考えるなら、「リスクオン→株高→世界経済の拡大→日本の貿易量の増加→円安」という相関が、為替市場の実需面からもサポートされるという見方が成り立ちそうです。

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