新興国VS先進国
グラフから見ると、はっきりと新興国優位だったのは、2011年半ばまでの約2年間です。
2011年後半からは米国株が持ち直し、新興国とアメリカがイーブンの状態が約1年。
2012年後半からは、はっきりアメリカ(先進国)>新興国となり、5月のバーナンキ発言で加速しました。
新興国通貨の代表として、南ア・ランドをグラフに加えてみます。
ランドの対ドルレートが下がり始めたのは、2011年後半。
EEMが下がり始めたのと同時期で、新興国から先進国に資金シフトするなら、ここがポイントでした。
現在のランドの評価は、既に2009年の反発開始時期と同水準まで下がっています。
EEMとSP500の比率を(係数調整して)グラフにしてみました。
新興国株価は、元々アメリカ株の6割水準だったのが、リーマン前のバブルで「1」まで上昇。
金融ショックで元の木阿弥になったものの、その後の金融緩和に乗って1.1まで回復し、また元の位置に戻ったと総括されます。
新興国は資源依存であり、資源は先進工業国の原価なので、資源価格の上下で「新興国/先進国」のバランスは循環する、と単純化するなら、ホットマネーの引き揚げはほぼ終わっている水準のようにも見えます。
仮に来年、新興国のドカ下げが来るなら、そこはクライマックスである可能性が高そうです。
投資家(市場)は先の先まで読む、というと格好良いですが、風向きが変われば出口に殺到するだけ、ということでしょう、多分。
Comments