トルコ中銀、大幅利上げを決定
トルコ中央銀行は、急落していたトルコリラを防衛するため、翌日物貸出金利を4.25%引き上げて12%としました。
こんな高金利で経済は大丈夫かと思われますが、トルコのインフレ率は、2012年が8.9%、2013年予想が6.7%ですから、全く無茶苦茶なレベルというほどではないのかもしれません。
トルコは貿易赤字、経常赤字国であり、海外からの資金に頼っています。
GDPに対する対外債務残高の比率(2012年)は、インドネシアが25%、タイが30%前後に対し、トルコは40%と危険レベル。
自国通貨が下がれば外貨債務が膨れ上がるので、とにかく通貨を防衛するのが最優先という判断でしょう。
トルコは一人あたりGDPが1万ドルを越えて、アジアで言えばマレーシアと同等で、タイの2倍、インドネシアの3倍。
観光収入も結構ありそうですし、一体何でそんなに金が足りないのか。
最大の輸出品目は、輸出全体の1割程度を占める「自動車」。
進出しているのは、フィアット、ルノー、フォードが上位3社で、輸出先は関税が免除されているEUが中心。
自動車で160億ドルくらい外貨を稼いでいますが、一方原油の輸入だけで約600億ドル。
2012年の貿易数字を見ると、原油輸入量と貿易赤字が同じくらいの数値。
自動車で稼いでも、エネルギーの輸入で赤字という構造ですが、これは、どこかの国に似ています。
いや、どこかの国が近づいて行っているのです。
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