東証と産業構造のズレ
グラフは、東証一部の時価総額とGDPに関し、一次産業~三次産業別に表示したものです。
日本のGDPは、75%が第三次産業、24%が第二次産業、残り1%が第一次産業となっています。
(内閣府資料)
就業者数では、一次産業が4%、二次産業が25%、三次産業が71%。
GDP比と大きくは変わりません。
これに対し、東証一部時価総額は、二次産業が55%と過半数を占め、三次産業が45%。
GDPでは24%しかない製造業が東証の中では55%を占め、75%のサービス業が45%しかありません。
今や日本の4分の3がソフト産業であるのに、東証ではハード産業が過半数というのは、ギャップが大きすぎる気がします。
一次産業が減り、二次および三次産業に移行するのは当然ですが、いずれの時期を取ってみても、三次産業の雇用数の伸びが二次産業のそれを上回っているようです。
地方から都会へ出てきた人の過半数は、工場ではなく商業系の仕事で働くことになったという感じでしょうか。
しかしながら、その三次産業からは東証一部に上場するような企業があまり育たず、東証の中身は社会の変化とギャップが大きくなってしまいました。
新陳代謝が進んでいない東京マーケットは、オールド企業が復活するかどうかに、常に振り回されているような印象があります。
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