ウクライナのキーパーソンたち

ウクライナ情勢は緊迫し、東西分裂も懸念されています。

①前大統領のヤヌコビッチ氏

国外脱出に失敗し、出身地に近い東部ハリコフに脱出した後、行方不明？。

ヤヌコビッチ氏は東部ドネツィク州イエナーキエヴェ市生まれで63歳。
貧しく育ち、電気技師として働きながら工業大学を卒業。

30歳の時にソ連共産党ウクライナ支部に入党し、州の行政長官を歴任した後、52歳で首相に任命という、いかにも旧ソ連的なプロフィールとはなっていますが、過去には強盗事件のもみ消し疑惑もあり、官邸には42億円のシャンデリラ。

やくざの親分といったキャラクターでしょうか。

②シャバに戻ったティモシェンコ氏。53歳。

彼女も生まれは東部のドニプロペトロウシク。

父はラトビア人で、母はロシア人。

大学で経済を学んだ後、ペレストロイカの混乱に乗じて海賊版レンタルビデオチェーンで成功。
次には石油、ガスと一貫してエネルギー関係の会社経営で財をなし、「Gas Princess」と呼ばれます。

金の次は権力と、1996年に政界に転じますが、国会議員だった当時、ロシア語しか話せなかったという証言があります。

今は公の席ではウクライナ語しか話しませんし、必ずあのヘアスタイル。

地毛はブルネット。

若い頃の写真は、シティ辺りでよく見かけるビジネスウーマンという風貌です。

ウクライナは、ロシアの天然ガスが欧州へと向かうパイプラインの中継地であり、彼女はガスプロムやウクライナ国内の政界との関係を深め、叩けば埃の出る体となりました。

ウクライナの女性版オリガルヒ、女帝、角栄+真紀子。

目的のためには民族主義者に変貌することを厭わない超現実主義者、といったところでしょうか。

③アーセニー・ヤツェニュク。

1974年生まれ。老けて見えますが、39歳。

いかにも秀才といった、おでこの広い顔付き。
大学教授の家に生まれ、本人はエコノミストであり、かつ弁護士。

法律事務所や銀行勤務を経て政界入りし、経済大臣、外務大臣、議会議長などを歴任、現在は最大野党「祖国」のリーダー。

今回のG20の帰途、アメリカのルー財務長官がIMFによるウクライナ支援についてヤツェニュクと話したというニュースが飛んでいます。

アカデミックに経済問題を語るなら、この人という感じでしょうか。

④ビタリ・クリチコ氏。

プロボクサーで元WBC世界ヘビー級王者。（弟のウラジミールも、同じくヘビー級チャンピオン）

現在42歳で、第二野党「ウダル」の党首。

身長200ｃｍ。
さすが、大鵬を生んだ国、デカイです。

キエフ大学で体育学博士号を取得しており、世界で最初の「博士号を持つボクシング世界チャンピオン」と呼ばれています。

プーチンとガチで喧嘩して勝てるとしたら、この人。
多分プーチンは、並んで映るのを嫌がるでしょうね。