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April 08, 2014

日豪EPA協定が大筋合意

Photoトニー・アボット豪首相は、オーストラリアが日本への輸出によって大きく発展した歴史を評価しており、先の捕鯨問題のようなネガティブ・イシューでは、殆ど発言しませんでした。

日豪貿易の規模は、日本から見て輸入が5兆円、輸出が1兆7000億円規模といったところで、基本的に赤字です。

3兆円の赤字は、中国の5兆円、サウジの4兆円に次いで、UAEの3兆円と並ぶ赤字第三位。
大切な取引先です。

日本が輸入するのは何と言っても資源。
話題の肉類は、豪州からの輸入全体の3~4%程度です。

一方、日本から豪州への主要輸出品は自動車で、全体の5~6割。残りは、機械や電気製品。

昨年の豪州への自動車輸出台数はは約35万台で、金額にして7000億円くらいでしょうから、関税5%がゼロになると350億円相当が軽減されます。

豪州からの肉類に対する関税は、現行の38.5%が、冷凍肉は19.5%、冷蔵肉は23.5%とほぼ半減。
輸入量は、冷凍と冷蔵は6対4の比率なので、量の多い冷凍肉に配慮した格好になっています。

肉類の輸入金額は、ざっと2000億円弱と見積もられるので、最終的に軽減される関税は400億円弱。

非常に大雑把な計算ですが、概ね両国の帳尻が合う格好になっているようです。

豪州からは、トヨタの工場が2017年までに撤退して、自動車生産は「絶滅」しますが、同じ右ハンドルなので、日本からの輸出は車種を問わず、比較的容易なはずです。

農鉱業と工業の交換貿易で、非常に補完性が強いので、今後とも両国の友好関係が維持されるように祈ります。

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