資産インフレ相場
今日発表されたドイツの5月インフレ率は、前年比+0.6%と予想以下であり、ECBの利下げ環境が整ってきたとの見方も増えています。
この10年間をざっくり振り返ると、まず2003年から福井日銀総裁の下での円キャリーが米国住宅バブルを支え、2008年以降は金融危機を治癒するためのドルキャリーが容認され、順番だけからすると、欧州危機の後遺症ケアのためのユーロキャリーの権利(?)が残っています。
現在0.25%のユーロ金利が更にゼロ近辺となるなら、2.5%のドル債さえ魅力的でしょうし、日本の株と不動産も十分イールドハントの対象になりそう。
経済の健全性を重視するなら、FRBはもっと早くテーパリングを始めるべきだったのでしょうが、一度始めた「薬」を簡単に止められないのは、ASKAと一緒。
低金利で資金を借りられるのが当たり前になってしまった世界で、急に元に戻せば、新興国中心に禁断症状が現れ、下手をすると死ぬ企業さえ出てしまう。
日本のバブルがそうだったように、多少の資産インフレには目を瞑るしかないのが中央銀行の常です。
日経平均は16000円を越える自信が持てないので、14000円台で買わないと旨味が乏しいぞ、ということで、ここまで足が早かったのだと思います。
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