ECBが追加緩和
デフレ対策として、ユーロを下げたいが、なかなか下がらない。
従って、輸出競争力のあるドイツばかりに儲けが貯まる。
という構造は、なかなか解消されないように思われます。
そもそもユーロとポンドは、常に高止まり気味の印象が拭えません。
左はユーロドルの購買力平価ですが、これを見ると、実勢レートより1割ほど安い「1.25」くらいが適正です。
ユーロが実力よりも高く評価される傾向があるのは、ドルの方が安くするのが上手いから(?)。
アメリカの本音は、皆にドルを持ってもらいつつ、長期的にはドルを安くすること。
寄り合い所帯のユーロ圏は、インフレを極端に嫌うドイツの影響もあり、統一した対抗手段を打ち出しにくいように感じられます。
一方で、イギリスが強いポンドに何とか耐えられるのは、オープンで強いシティ(金融市場)があるからでしょう。
なお、マイナス金利は、デンマークやスウェーデン(2009年~2010年)で既に実施。
また、国債市場においては、ドイツで2012年1月に6カ月物国債がマイナス0.0122%になったのが皮切りで、その後、オランダ、スイス、フランス、オーストリア、フィンランド、デンマークの短期国債で発生しているようです。
今回のマイナス金利は「銀行⇔中央銀行間」の取引限定ですし、さほどの驚きではなかったということでしょうか。
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