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June 06, 2014

ECBが追加緩和

昨晩は、雇用統計以外では久しぶりにPCの前に張り付いていました。

20時45分、ECBは政策金利を0.25→0.15%に引き下げ、超過準備預金金利はマイナス0.1%、LTRO4000億ユーロ、SMP不胎化停止と、いわゆる量的緩和以外は全部出して来た感じ。

03_60ユーロドルは、短いサプライズ反応の後、「Buy the Fact」でユーロ買い戻し。

短期的にはドラギマジック不発という評価もありますが、果たして今後じわじわとユーロ安に効いてくるのか、それとも大規模量的緩和に追い込まれるのか、今後の為替動向次第となりました。

デフレ対策として、ユーロを下げたいが、なかなか下がらない。
従って、輸出競争力のあるドイツばかりに儲けが貯まる。

という構造は、なかなか解消されないように思われます。

Photoそもそもユーロとポンドは、常に高止まり気味の印象が拭えません。

左はユーロドルの購買力平価ですが、これを見ると、実勢レートより1割ほど安い「1.25」くらいが適正です。

ユーロが実力よりも高く評価される傾向があるのは、ドルの方が安くするのが上手いから(?)。

アメリカの本音は、皆にドルを持ってもらいつつ、長期的にはドルを安くすること。
寄り合い所帯のユーロ圏は、インフレを極端に嫌うドイツの影響もあり、統一した対抗手段を打ち出しにくいように感じられます。

一方で、イギリスが強いポンドに何とか耐えられるのは、オープンで強いシティ(金融市場)があるからでしょう。

なお、マイナス金利は、デンマークやスウェーデン(2009年~2010年)で既に実施。

また、国債市場においては、ドイツで2012年1月に6カ月物国債がマイナス0.0122%になったのが皮切りで、その後、オランダ、スイス、フランス、オーストリア、フィンランド、デンマークの短期国債で発生しているようです。

今回のマイナス金利は「銀行⇔中央銀行間」の取引限定ですし、さほどの驚きではなかったということでしょうか。

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