PIGS国債の確認
あまりに侮辱的な表現だとして放送禁止になった(?)2008年の流行語、「PIGS」。
危ない国債の代表格であった、ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインの頭文字ですが、現在の10年国債の利回りは順に、3.4%、2.8%、5.7%、2.6%です。
ドイツ国債が1.7%ですから、イタリアとスペインは僅かに1%しかリスクプレミアムがなく、米国債の2.6%と比べて同等の信用度と言うことになっています。
お前はスペインにアメリカと同じレートで10年貸すか、と聞けば誰もが尻込みするでしょうが、実際の利回りが同じになってしまっているのは一体どういうことなのか。
ほんの2年ほど前、ギリシャ国債の利回りは40%、ポルトガルは15%、イタリア・スペインは7%を越えていました。
ECBの「何でもやる」発言以降、投資家は国家債務のリスクを軽視するようになり、最後はドラギが何とかするだろうからこれで良い、ということでしょうか。
確かに今の欧州経済は病み上がりであり、緩和的な金融政策が必要であることは間違いないでしょうが、明らかに実力以上の低金利で南欧に何が起こったのかを振り返ると、また同じ道を歩いているようにも見えます。
グラフは、ドイツとギリシャ国債の比較(出典:http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-649.html)ですが、ギリシャがユーロに参加するとスプレッドがほぼゼロになり、この間ギリシャは五輪景気に沸き、ベンツがバカ売れし、誰もがセカンドハウスを買い漁りました。
尤も、日本国債も十分バブルの可能性があり、こっちが先に弾けることだって無いとは言えないので、あまり偉そうなことは言えません。
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