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July 01, 2014

コモディティ相場の確認

株式・債券に比べて比較的静かだった商品相場に熱が戻っており、NYでの金先物価格は3ヶ月振りの高値です。

Photo直近3ヶ月の金、銀、原油、穀物(DBA)のチャートです。

穀物(赤色)は、緊迫するウクライナ情勢を材料に、4月末に当面の高値を付けましたが、5月の大統領選を通過して、引き潮となりました。

しかしながら、ウクライナのポロシェンコ大統領が、停戦を本日7月1日で終了すると表明しており、再び親ロシア派との激しい戦闘が懸念されています。

原油(緑色)は、DBAと選手交代で、5月初めから上昇開始。

イラク第二の都市モスルがISISに掌握されたと報道された6月初めからは勢いが増しましたが、イラク正規軍が反撃に転じたこと等から、高値圏での小康状態です。

金(青色)と銀(紫色)は、原油に遅れて上昇が始まり、この1ヶ月で、金は7%、銀は12%も上がりました。
ドル安傾向、地政学リスクの高まり、インフレ懸念などが「Buy Gold」の背中を押しているものと思われます。

イラクの味方は、イラク油田に投資しているロシア、シーア派の一派であるアラウィー派のアサド(シリア大統領)、同じシーア派のイラン。

ISISを支援するのは、同じスンニ派のサウジやマラキに迫害された国内スンニ派住民ですが、反シーア派では一致しても、極端な過激思想は歓迎されません。

サウジの意を汲んだ(?)アメリカは、「穏健なスンニ派」になら資金援助すると言っていますが、そんな上手い切り分けが出来るものなら、こんな事態にはなっていないでしょう。

イラクの三分割は仕方が無いにしても、それで安定するとは到底思えず。
予想が付かないのならヘッジで買っておくしかない、と考える人が多いから上がる、という状態でしょうか。

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