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July 08, 2014

NISAの現状と課題

私は結局、楽天証券で口座を作りましたが、今のところ使っていません。

NISA口座で買おうとするような安い局面が無かったことが最大の理由です。

金融庁が公表しているNISAの状況によると、3月末時点で口座数が約650万、総投資額は1兆34億円。
単純平均で、1口座あたり154千円。

実際の稼働率は3割程度(産経新聞)と言われているので、それを加味すると、1口座あたり50万円程度になるでしょうか。

口座開設者の年齢は、50~70代が68%、20~40代が24%。
これは制度の問題というよりも、若年世代に運用する資金がないのが原因でしょう。

また、運用期間が長い若年層の場合、拠出金と運用益両方が非課税のDC(確定拠出年金)を給与天引きで、という人もいるはずです。
DCでJ-REITというのは、長期投資の有力な選択肢だと思います。

実際にNISAで買っている金融商品は、株式36%、投信62%、ETF0.9%、REIT0.9%。

投信が多すぎ、ETFとREITが少なすぎます。
これは知識不足や毎月配当への過剰な拘り、一部金融機関の偏った商品構成や勧誘姿勢が原因と見られます。

NISAの問題点は、大きく4点だと思います。

①金額が少ない。
②制度が時限立法。
③損失を通算できない。
④売却しても投資枠が復活しない。

この内、①と②は、ほぼ確実に改正される流れになっています。

③については、NISA制度のお手本となったイギリスでも同様で、損益通算は不可。
一般株と完全にセパレートするという制度設計上、仕方が無いと割り切るしかないようです。

④についてはイギリスの場合、売ったら復活します。
長期運用を否定はしませんが、結果次第で柔軟な損切りや乗り換えは必要。
しかも高度経済成長が終わった日本の場合、長期投資を奨励する意味合いは希薄です。

今年後半も、よっぽど大きく相場が調整しない限り、NISA枠は持ち越しになりそうです。

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