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August 13, 2014

毎度分かりにくいGDP報道

「4~6月GDP、年率6.8%減」が、ほぼ共通のヘッドラインですが、これは、この4-6が1-3よりも1.7%減少したので4倍すれば6.8%ということ。

直前四半期との短期トレンドを4倍にして語る、という手法が定着していますが、実額でも見た方が理解しやすい面があります。

20142_3グラフは、2012年以降の四半期GDP実額(実質、季節調整済み)。

当然、この1-3は頭一つ抜けていますが、本年4-6は昨年4-6とほぼ同額なので、前年同期比ゼロ成長となります。(正確には、昨年が年換算525兆6483億円、今年が同じく525兆8010億円なので、0.3%増加)

今年1-3に前倒しとなった消費は、直後に一番マイナスに働くはずですから、前年同期比で減らなかったのは、案外健闘と言えるかもしれません。

今年の凹凸を均すため、1-6同士で昨年と比較して見ると、+1.3%。
この辺りが実態かつ実感に近い気がします。

思ったよりは悪くありません。

今のうちに、財政の立て直しや規制緩和が望まれます。


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Comments

Akazukinさん、こんばんは。いつも勉強させて頂いています。前年同期比ゼロ成長とのことですが、実質GDPには増税分は含まれていないとの理解でよろしいでしょうか?不勉強ですみません。

Posted by: iceberg | August 15, 2014 12:21 AM

icebergさん、いつも読んで頂いてありがとうございます。
元々GDP統計は、「付加価値(利益)」を推計して合計することになっているので、ただ税金を払うだけの行為は、統計値から除かれる仕組みになっています。
仮に我々が108円を何かに支払うと、それは100円の支出とされ、さらには品目によって供給者側の利益(付加価値)が推計されてGDPに加算されていきます。
8円は税収として国庫に入りますが、それが社会保障費、公務員給与、公共事業などに支出されると、受け取った側の付加価値分がGDPに入ります。国債の返済に充てられるだけならカウントされません。
従って消費税は、我々が払う段階では統計に含まれませんが、それが誰かの利益になるような形で国から支出されると対象に入ってくる事になります。まあ全ては「推計」ですがw
今後ともよろしくお願いします。

Posted by: akazukin | August 15, 2014 10:57 AM

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