1ドルも1ユーロも100円?
本当にそうなったら、分かりやすさは抜群ですが、ゴールドマンサックスがユーロの長期予想を大幅に切り下げ、2017年にパリティ(ドルと1対1)としました。(U.S. Dollar Will Achieve Parity With Euro by 2017, Says Goldman)
理由としては、やはり金利差。
特に、為替相場と相関が強いと言われる2年もの金利の差に、相場がキャッチアップしていないとしています。
グラフは米独2年もの金利のチャートですが、いわゆる「鰐の口」状態。
アメリカの長期金利は、1年前の2.6~2.9%レンジから今は2.3%台へと下がっていますが、流石に利上げを織り込む2年金利は、「じわっと上へ」というムードです。
欧州とアメリカの金融政策の方向性の違いに加え、ウクライナ問題が長期化した場合の影響等も考えると、欧州投資を引き上げてアメリカに戻す動きも広がると考えるのは妥当なところです。
2000年からのデータですが、実際にユーロの現金が流通し始めたのは2002年なので、その時ほぼ1:1でスタート。
欧州債務危機などで大きく売り込まれた記憶が強いものの、世界の投資マネーの新たな受け皿として、ユーロは長く過大評価されていたのかもしれません。
それが現れていると感じるのは、ユーロ円の購買力平価(PPP)との比較です。
確かに140円換算で見ると欧州(特にパリ)の物価は非常に高く見えますが、100円ならホテル料金も東京並になりそうです。
ちなみに同じ国際通貨研究所の試算で、ユーロドルのPPPは概ね1.2近辺です。
過激な1:1はともかく、現実的な目標としてユーロドルが1.2、その時金利差でドル円も引っ張られているでしょうから仮に110円とすると、ユーロ円は132円。
現在と5円しか違いが無く、すぐにも受けいれられそうな値です。
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