ポンド急落
為替市場の動きは、時に理由が良く分からないことも多いのですが、これはもう、「スコットランド世論調査で独立派初のリード」のニュースが原因としか考えられません。
先月下旬に放送された「激動スコットランド ~イギリスからの独立 投票の行方~」を見た印象では、主に貧困層が独立支持、富裕層は独立反対という傾向が感じられました。
失うものが少ない失業者等は、「我々はロンドンから虐げられている。自分たちで決めればもっと豊かになるはずだ」と根拠無く(?)思い、失うものが多い層は、「独立が問題を解決はしない。様々な混乱でむしろ貧しくなる」と冷静に(?)考えているようです。
独立した場合の論点は、「引き続きポンドが使えるか、北海油田の権益がより多く分配されるか」という経済問題に加えて、独立派がスコットランド内にある核兵器(原潜)撤去を主張していることも問題を複雑化させています。
選挙の結果も無論ですが、これを機にスコットランド内部の亀裂が表面化し、それがスコットランドとイングランドの関係を悪化させてキャメロン政権に重大なダメージを与え、英国政治そのものが大きく流動化することが懸念されます。
選挙をすれば(独立派が負けて)スッキリするだろう。
との目論見は今のところ全く外れそうになっており、とりあえずポンドなんか持っていられるか、という気分になるのも理解できるところです。
Comments