« カタルーニャはスペインから独立できるのか | Main | ソフトバンクは割安に見える »

October 06, 2014

ブラジル大統領選は決選投票へ

Index10065日に投開票されたブラジル大統領選は、事前世論調査の2位と3位が逆転し、現職のルセフ大統領とブラジル社会民主党上院議員アエシオ・ネベス氏の決選投票となりました。

開票率98%時点で、得票率はルセフ氏が41.4%、ネベス氏が33.8%、社会党候補のマリナ・シルバ氏は21.3%。

シルバ氏の支持票がネベス氏に大量に流れ込むと、プロ野球クライマックスシリーズのように、3位から逆転勝利する可能性も出てきました。

ネベス氏は現在54歳、バツイチで既婚。

祖父のタンクレド・ネベス氏は、1985年の大統領選挙で勝利したものの、就任前に病死。
父親も政治家という、世襲の家系です。

本人はミナスジェライス州の州都ベロオリゾンテの生まれで、大学卒業後すぐに政治活動をスタート。
1982年、祖父が州知事選に出馬した際、私設秘書としてキャンペーンに同行。

祖父の死で中央政界入りが頓挫したため、一旦は銀行に職を得ますが、1986年にミナスジェライス州から下院議員に当選。
その後は、下院議員を通算4期、ミナスジェライス州知事を2期、ついで2010年に上院議員に転進しました。

知事時代のネベスは、行政改革を断行し、21部門を15部門に集約した他、法的根拠のないポストを大幅に削減。
知事自身の報酬もカットし、14年続いた州の財政赤字を立て直して、世銀からの借入れを実現しました。

政策を監視する専門機関の設置や中心部の再開発による観光振興、道路網の整備等インフラ整備も促進し、海外企業の誘致にも熱心。

加えて生活面では、義務教育の1年延長と教科書の無償配布、警察官の増員による犯罪発生率の低下などの改革を行い、知事一期目の支持率は58%、再選時には73%でした。

実際にビジネスの世界で働いた期間が殆どないにも関わらず、極めてバランスの取れた政策であるという気がします。

これまでジャングル娘の後塵を拝していたのが不思議なくらいですが、全般に企業寄りで世襲のイメージが庶民から嫌われていたのか。

また、ネベスが政権を取れば、まずは厳しい財政支出カットから始めることが予想されるので、それを懸念する層が結構いるのかもしれません。

ネベス氏が優勢になれば市場は歓迎、というのが関係者の見方です。

|

« カタルーニャはスペインから独立できるのか | Main | ソフトバンクは割安に見える »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« カタルーニャはスペインから独立できるのか | Main | ソフトバンクは割安に見える »