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October 15, 2014

もはや金利差ではないドル円

Chart米国長期金利は2.2%。
少し前までの年初来最低金利2.3%は全く歯止めにならず、当然のように安値(?)更新中です。

米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は13日、FRBは2016年初旬まで利上げするべきではないとの考えを示した、という報道も出てきました。

ドイツの10年金利は0.84%と、異次元の低金利である日本の0.5%と、大して変わりません。
スペインの10年金利は2.05%と、アメリカよりも低くなっています。

為替に影響力が大きいと言われる短期金利。
アメリカの2年金利は、先月下旬の0.59%→0.36%と急降下。

Correlation_usdjpy日本との2年もの金利差は、左グラフのように急速に縮小し、最近の円安水準前に戻りました。

従ってドル円は、現状の金利差だけで言えば102円に戻っても別におかしくはないのですが、なぜか107円を維持しています。

理由として考えられるのは、

・株価の調整は十分でなく、まだ高止まりの水準なので、ドル円も高止まりしている。
・日本の貿易赤字、GPIFによる外債投資、個人のFXなど、金利差以外の円売りドル買い需要が根強い。
・アメリカ経済の長期ディスインフレ観測により、これまでのインフレ差による円高圧力が減退し、切り上がったドルの水準が戻りにくい構造となっている。
・何だかんだ言っても当面はアメリカ経済が一番強いので、長期的には金利差は出るはず。金利差は縮小しても、金利差予想(?)に変わりは無い。

等でしょうか。

短期的には、まだ円高リスクを感じるので、ドルの買い戻しは焦らず、慎重に見たいと思います。

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