【書評】リスク・テイカーズ
「リスク・テイカーズ ―相場を動かす8人のカリスマ投資家」
は、日経記者が書いた、バフェットを含む8人のファンドマネージャーのストーリーです。
ソニーを標的にしたダニエル・ローブ、不正会計に食らいつくデイビッド・アインホーン(「アインホーンされる」という新語が生まれました)、中国を空売りするジム・チェイノス、カルト宗教と揶揄される瞑想王のレイ・ダリオ、日本を売るカイル・バス。
皆、それぞれに超個性的。
金(ゴールド)を評価しないバフェットは間違っていると断言するレイ・ダリオ。
ニッケルと銅の価値に目を付け、5セントコインを100万ドルも集めたカイル・バス。
彼らは概してレバレッジに興味がなく、記憶力は驚異的。
豪勢な暮らしをする者もいますが、本当にリスペクトするのは、誰もが唸る投資アイディア。
巨大かつグリードなヘッジファンドに関しては多くの批判もありますが、人生を賭けて市場の歪みにチャレンジする彼らのような存在が、マーケットの公正さを維持する原動力の一つとなっていることも確か。
マネーの動きの背後を追うことが大好きな人には、楽しめる一冊です。
Comments