シカゴ筋ポジションの確認(11/25時点)
(12月2日) (11月25日) (増減)
カナダドル ▲18389 ▲16341 ▲2048
スイスフラン ▲22922 ▲23424 +502
ポンド ▲31014 ▲30666 ▲348
円 ▲111160 ▲104380 ▲6780
ユーロ ▲159279 ▲165080 +5801
NZドル ▲1680 ▲2294 +614
豪ドル ▲41110 ▲44088 +2978
増減を見ると、最大の動きは円ショートの増加で、残りはバラバラ。
雇用統計前で、円売り以外はポジション調整もあったということかと思われます。
その雇用統計は、衝撃の+32万人と、予測の最高値さえ越える好調さ。
時間当たり賃金も24.66ドルと前月比0.4%上昇。
年率換算で5%近い上昇とガソリン安で、消費に関する期待は膨れます。
過去のNFPを表にしてみました。
例年11月は、クリスマス前で良い数字が出る傾向が強いようです。
大きく見ると、2008~2009年の2年間で失われた雇用は870万人。
2010年以降の合計は、+1030万人。
アメリカ経済の好調さが再確認されたことで、ドル買いが殺到し、ドル円は121円40銭。
ユーロドルは1.23割れ、豪ドル/米ドルは0.83目前まで下落です。
アメリカの10月貿易統計を見ると、輸出入とも前月から拡大し、赤字は若干の減少。
輸出額自体が増えているので、ドル高牽制発言が出てくる数値とは思えません。
年末に向けて、邦銀が更にドルを調達する必要があるとの観測もあり、ドル弱気材料は見当たらず、スピード違反の取り締まりが困難になっています。
原油安は、シェールガス(オイル)への投資鈍化、関連融資の不良債権化、石油に頼るアラスカ州の財政逼迫などマイナーな問題はあるものの、ロシアや過激な中東勢力への打撃にもなり、トータルでは米国にプラス材料。
アメリカの内政面は、オバマ政権の弱体化に加え、警察による黒人差別への反発など不安定さも見られるものの、経済面では再び単独覇権を奪還しそうな勢いさえ感じられます。
ただし今回の覇権は、世界にドルが広がる拡散力よりも、世界をドルの内側に引きつける引力が強いタイプかもしれません。
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