2014年の振り返り
まずは成績ですが、配当等も含めて概算+1400万円。
数字的には目標以上ですが、ドルベースでみた自分のバランスシートは、ほぼトントン。
円安ヘッジが、想定通りの働きをしたというだけに過ぎません。
グラフはドルインデックスですが、年後半に1割以上も上昇していることが象徴するように、経済はアメリカの一人勝ちの様相でした。
一方で原油は急落し、アメリカの中東依存度は低下。
中東における米軍プレゼンスの低下はイスラム過激派の台頭を許す原因ともなり、ウクライナ情勢の流動化とも合わせて世界の既存秩序が揺らぎ、エボラもあり、脅えた資金がアメリカ国内に舞い戻る傾向を強めることにもなりました。
ドル需要の強さは、米国長期金利の上昇という当然の予想(?)さえ、覆しました。
国内を見ると、株価は実質的には低迷。
為替が15%も円安になったのに、日経平均の上昇は7%程度であり、ドル建て日経平均は年初から5%ほど下がっています。
依然として、日本経済のアキレス腱は国家財政ですが、消費増税は先送り。
日銀は理解不能な目標を振り回して自縄自縛状態となり、国債市場が機能不全になっているとの警戒感も増しています。
円安頼みという考え方をやめ、原油安を活かしてエネルギー安全保障を確立し、成長に近道は無く、人材育成しかないという自立的な長期ビジョンが望まれますが、まあ無理でしょう。
1年間、お付き合いいただき、ありがとうございました。
これだけ株価が割高になってしまうと、来年何をして良いのか現状では見当も付きませんが、より良い投資アイディアの発掘に向けてマーケットウォッチを続けたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。
Comments
はじめまして~。
今年の秋ぐらいから読ませて頂いてるのですが、とても勉強になりました。ありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。
Posted by: na | December 31, 2014 04:07 PM
naさん、いつも読んでいただき、ありがとうございます。
どうぞ良いお年を。
Posted by: akazukin | December 31, 2014 06:32 PM
AKAZUKINさん,今年も一年,知的な刺激あふれる記事をありがとうございました。地道な人的投資が大切というご指摘,まさにその通りと思います。そうしたことは,優れた移民の獲得とともに,積極的に検討されるべきと思います。そして,そういったことがわが国では実現される事は無いだろうというある種の絶望感を私は共有します。それでも,日本人として,この区間を走る世代として,タスキをつなぐために,と思い暮らしています。しかし,投資は別で,それとは逆の方向に傾けざるをえません。このあたり,矛盾しているように思いながら,暮らしています。苦しいところです。話は変わりますが, AKAZUKINさんもよく話題にされますが,私も自身の金融資産を何で量るのがよいのか分からなくなっています。独自の通貨バスケットでも考えますかね?来年も,AKAZUKINの記事を楽しみにしています。
Posted by: appeltan | December 31, 2014 08:46 PM
すみません。先ほどのコメントの最終行の「AKAZUKINの記事」は「AKAZUKINさんの記事」の誤りです。失礼しました。
Posted by: appeltan | December 31, 2014 08:50 PM
appeltanさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
金融資産の物差しをどうするかについてですが、まずは円とドルと両方で見ておけば良いかと思います。
我々は円で生活しているので、あくまで円主体で良いと思いますが、もし通貨比率を決めるとするなら、円が2/3、ドルが1/3で一定の防衛は出来るかと思います。この比率で、円の価値が半分になったときでも現状の購買力を維持できます。
ちなみに私は、ドル以外の金や豪ドルなど合わせて55%持って、積極的に円安保険をかけています。
過去に、「どれだけ外貨を持っておけば良いか」という記事を書いているので、よろしければ参考にしてください。
まもなく年が変わりますが、どうぞ良いお年を。
Posted by: akazukin | December 31, 2014 10:01 PM