燃油サーチャージは、どこまで下がるのか
2001年から導入された燃油サーチャージ制度。
原油安による減額期待が高まっています。
具体的な適用金額については航空各社で差異がありますが、原則シンガポールで取引されるジェット燃料のケロシン(成分的には灯油)の価格に基づいて付加される仕組みとなっています。
以下は、ANAの場合。
現在、最も高いのが欧州・北米等の路線に適用される21000円(片道)。
過去の最高値は、2008年10-12月の33000円。
4割近く安くはなっていますが、1年前と変わらず。
感覚的にはもっと下がって良いだろうと思うのが自然です。
ケロシン価格のチャートです。
急激に下がり始めたのは9月以降。
これが60$以下になれば、原油サーチャージはゼロになりますが、現在は84$近辺。
燃油サーチャージの見直しは2ヶ月ごとで、既に来年1月発券分までは決まっています。
来年2~3月分は今月中に決まりますが、算定の基礎は10~11月のケロシン価格の平均値。
目分量では、90~100$のゾーンに入ってくるので、21000円が14000円に減額。
このまま85$近辺で推移するなら、来年4~5月には10500円と、現在の半額になります。
ハワイ便だと、13500円が、6000円。
バンコク・シンガポール線で10500円が、4500円。
このまま行けば、来年春には概ね半額というところが実状です。
燃油サーチャージがゼロになる60$以下になるには、おそらくWTIが50$を切る水準まで下落しないといけないので、すぐに実現することは無理そう。
ただし、原油40$時代の到来がないとは言えないですし、航空会社が設定方法を見直す可能性もあります。
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