« J-REIT指数の確認(12/19時点) | Main | NYDOWは18000$突破 »

December 20, 2014

シカゴ筋ポジションの確認(12/16時点)

        (12月16日) (12月9日) (増減)
カナダドル  ▲15694    ▲14362 ▲1332
スイスフラン ▲3655     ▲22097 +18442
ポンド    ▲14552    ▲23602   +9050
円      ▲86927    ▲104136  +17209
ユーロ   ▲126655   ▲136912  +10257
NZドル   ▲639     ▲2295   +1656
豪ドル   ▲34253   ▲45013   +10760

カナダドル以外は増減がプラス。
FOMCを直前に控えて、ポジション調整が主流だったようです。
鉄壁の円ショートも、珍しく15%以上減りました。

FOMC声明文での「considerable time」は、

『この方針は、長期インフレ期待が良く抑えられており、物価上昇率がFOMCの長期目標値である2%を下回る水準にとどまるとの予測が続くようなら、証券購入政策が10月に終了した後も「相当の期間」は現在の0.0~0.25%というFF金利の誘導目標範囲を維持するのが適切である可能性が高いとした以前の声明に矛盾しないと考えている。』(日経新聞)

とあるように、あくまで引用の取り扱い。
注目を逆手に取り、あっても無くても良いような文章を挿入し、わざわざ単語だけは残す巧妙な作文でした。

従って、スタンスは利上げに大きく傾いている訳ですが、肝心の物価が上がる気配がありません。
米労働省が17日発表した11月の消費者物価指数(季節調整済み)は、前月比で0.3%の低下でした。

18日には、スイス中央銀行がマイナス金利を導入。
金融機関が中銀に預け入れる1000万フラン(12億円)以上の預金残高について、0.25%のマイナス金利を適用することになりました。

背景には、ロシア市場の動揺や原油相場下落を受けたスイスフラン高があります。
スイス中銀は、ユーロ/スイスフラン=1.2を死守する意図を明確にしています。

今週の注目通貨は、何と言ってもロシアルーブル。

Photo

特に16日には、1日で20%以上も下落し、最安値は、1$=75ルーブル。
現在は、1$=59ルーブルまでリバウンド。
1$=60ルーブルは、一応の底値として意識されているようです。

オイルショックの後、原油先物市場が創設されたことで、原油価格は現物の需給で決まるのではなく、「現物需給に関する思惑をベースにした金融市場での取引」で決まるようになりました。

投機的な取引は思惑を増幅し、短期的には大きく上下に乖離します。
現物需給だけでは、2008年の145$は出現しなかったと思います。

安くなれば生産は減り、需要は拡大します。
昨日のNY市場では、ナイジェリアが来年の輸出量を約3分の1に削減する計画、メキシコが実需目的で原油先物を最高日量10万バレル購入した等のニュースが流れ、ショートカヴァーを誘発。
流石にここまで下がると売る方にもビビリが入る展開で、神経戦の様相です。

今後更なる安値があったにしても、落ち着き処は40$ではなく80$というシナリオの方に乗ることにして、エクソン等を買い増ししました。

下記は、ロシアの株価指数MICEXです。

Micex

我々がよく見るRTS指数はドル建てなので大きく下げていますが、国内市場は意外と平静。
1年前と、ほとんど変わっていません。

ロシア国内投資家は、よほど鈍感なのか?
上場する大企業の中には、ドルで稼いでいる会社もあり、通貨安への耐性があるということでしょうか。

いずれにせよ、一般庶民の生活はインフレで大変。

製造業の育成や観光振興等を怠ってきたことが、投機家につけ込まれる一因にもなっています。
プーチンも、ロシアは経済の多角化が必要と語っていますが、笛吹けど官僚踊らず。

まあ、掘って出すだけの方がシンプルですから、「1円下げるための改善運動」とか、なかなか馴染まないのかもしれません。

|

« J-REIT指数の確認(12/19時点) | Main | NYDOWは18000$突破 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« J-REIT指数の確認(12/19時点) | Main | NYDOWは18000$突破 »