シカゴ筋ポジションの確認(1/6時点)
(1月6日) (12月30日) (増減)
カナダドル ▲17087 ▲14033 ▲3054
スイスフラン ▲24171 ▲16545 ▲7626
ポンド ▲25570 ▲19302 ▲6268
円 ▲90083 ▲96319 +6236
ユーロ ▲161040 ▲152219 ▲8821
NZドル ▲907 ▲1846 +939
豪ドル ▲48652 ▲40697 ▲7955
ドル高方向でないのは、円とNZドルだけ。
特にユーロは今年になってから下げが加速しており、下げるかどうかよりも、どこまで下げるのかが焦点になりそうなムードが感じられます。
今年もドルが最強通貨となるべくスタートを切った、との見方は自然ですが、その一方で、アメリカの金利は時間と共に予想の上限が下がっているように感じられます。
昨年、一時は3%を越えた米長期金利は、2%近辺をウロウロ。
先月0.74%まで上がった2年金利も、今は0.56%まで低下。
12月の雇用統計では、NFPが+25万2000人、失業率5.6%と依然ヘッドラインは良い数字でしたが、時間あたり賃金が前月比0.2%低下。
前年比で+1.7%の伸びは、2012年10月以来の低さ。
低賃金職種の雇用が増えていることや原油安が物価全体を押さえ込んでいるとの連想で、ますます低金利の長期化をサポートするような内容となっています。
そもそも先進国のCPI(前年比)は2012年4月以来、2年半も2%台に達しておらず、物価で景気の体温を測ろうとする手法自体が機能しなくなっているのかもしれません。
2%がグローバルスタンダードという考え方も、もはや実証的とは言えそうにありません。
本来物価とは多面的であり、資産価格をどのように反映すべきかと言うことについても決定的な方法がある訳でもなく、かつては「CPIだけ見ていてバブルに甘くなってしまった」と日銀関係者は反省しています。
物価指標に拘り過ぎた金融政策の運営はオールドファッションであり、経済を間違った方向に導くリスクが大きい可能性を指摘しておきたいと思います。
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