シカゴ筋ポジションの確認(5/5時点)
(5月5日) (4月28日) (増減)
カナダドル ▲10080 ▲20909 +10829
スイスフラン 5331 1335 +3996
ポンド ▲24758 ▲34128 +9370
円 ▲31183 ▲5493 ▲25690
ユーロ ▲190127 ▲197766 +7639
NZドル 9064 10180 ▲1116
豪ドル 626 ▲27405 +28031
この期間は、買われすぎた国債が売られたことで長期金利が上昇し、それに誘発されて様々な資産でポジションの巻き戻しが起こったことが目立ちました。
原油相場(WTI)も、一時60$台に戻しました。
シカゴ筋ポジションでは、歴史的水準に低下した円売りが再開され、今週利下げのあった豪ドルが昨年夏以来のネットプラスに転じるなど、トレンドの反転が見られます。
金曜日の米国4月分雇用統計は、非農業部門の雇用者数が22万3000人増、失業率は0.1ポイント低下の5.4%と、ほぼ予想どおり。
3月の雇用増は12万6000人増から8万5000人増へと下方修正されましたが、落ち込みは一時的なものと解釈され、DOWは+267$と大幅高。
長期金利が下がったことも、国債市場が落ち着き始めたサインと評価されました。
震源地(?)のドイツ10年金利は、0.58→0.54%と下げ、ようやくヤレヤレの心理が見られます。
英選挙の結果も市場にはポジティブ。
事前予想では、保守・労働の二大政党が過半数を割って政局は混迷するという観測でしたが、48歳(まだ若い)のJ.キャメロン率いる与党保守党が過半数を確保。
50議席以上を獲得して躍進したスコットランド民族党(SNP)も、キャスティング・ボートを握る形にはならず、他の野党党首は相次いで辞任発表を迫られており、キャメロンの政治基盤は大きく強化されたのが現実です。
あるロンドンの有権者がTVインタビューに応えて、「現在の政権が機能しているのに、なぜギャンブルする必要があるのか」と語っていましたが、この感覚が最後に効いたのかもしれません。
ポンドは急騰し、ポンド円は、181円→185円。
利上げの準備運動(?)としての債券ポジション調整も一服し、次なる焦点は、FRBの利上げ時期如何だと思いますが、CMEの金利先物市場では12月が0.315%と、現状から0.19%のプラス。
一般的な0.25%刻みだとすると、年内利上げを十分に織り込んではいません。
しかも前日よりも低い数値であり、この程度の雇用統計なら利上げは遠いので株を買ってよろしい、と投資家は判断したように見えます。
もしも6月に利上げの可能性があるのなら(多分無いと思いますが)、イエレン議長は相当に強いメッセージを急いで発信しなければならないように思われます。
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