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July 20, 2015

コモディティ相場の確認

金のチャートは、非常に悪い形となっています。

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少し前から、下値の目処が1200$から1150$に切り下がったと言われていましたが、更に下がっています。

直接のきっかけは、中国が金資産の保有を約1658トンに拡大したと発表したものの、期待外れの伸びだったからと説明されています。

金曜日の「SPDR Gold Shares」の売買高は、普段の3倍になりましたので、強弱感は拮抗し、下げ渋っているという見方もあります。
また、これを受けて今日のアジアオープニングタイムでは、東京休場もあってミニセリクラ的な売り。

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瞬間的に1080$まで、あったようです。

個人的には、金は単独で利益を挙げようとするものではなく、金を入れたポートフォリオが、入れないよりも安定するかどうかという観点で考えています。

金は、長期かつ防衛戦のための組み入れです。

原油も逆風が長引いています。

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イラン核協議合意による影響は限定的と報道されているものの、一旦60$に回復したWTIは、依然として需給緩和状態が続いていることやドル高もあり、50$に逆戻りしました。

グラフはシェールオイルの生産量です。(青が各地区の合計)

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原油価格の低迷はシェールオイル業界に大きなダメージを与えていることは間違いなく、先週の石油リグ稼働数は約645基と、昨年10月の1609基から大きく減少し、半数以上が稼働停止。

但し、8月の生産量見込みは日量536万バレルと、ピークからの減産量は30万バレル程度。
日量100万バレル程度といわれる供給過剰分を、十分に調整する減産とはなっていません。

年初は、今年後半に70$程度に持ち直すといった楽観予想が多かったのですが、現在のWTI先物価格は、今年年末が53$、来年末が57$、2017年末が60$と、かなり弱気に修正されています。

なおブルームバーグは、石油株の下落によって配当利回りは魅力的となったとし、ロイヤル・ダッチ・シェル の配当利回りは6.7%、エクソンモービル3.5%、英BP は6.8%、米シェブロン は4.5%と紹介しています。


コモディティ通貨の代表格といえば豪ドルですが、こちらもダウントレンドが止まりません。

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かつて豪中央銀行(RBA)が好ましい水準と明言していた0.75を割り込み、リーマンショック時の0.6台まで視野に入ろうかという水準です。

今月7日、RBAは政策金利を2.0%に維持したものの、スティーブンス総裁は「主要コモディティ価格が大幅に下落している状況を踏まえると、豪ドルがさらに下落する可能性があるとともに、その必要性もあるとみられる」と発言。
0.75達成でも満足しないのかと、年内の再利下げを予想する声もあります。

今月初めに0.77だった段階で、底値が0.73、来年0.78に反発がコンセンサスという記事がありましたが、あっという間に底値予想を達成してしまいました。

同じく安いのがカナダドル。

カナダ中銀は先週、政策金利を0.75→0.50%に利下げ。
米ドル/加ドルは、節目の1.3に超接近。

これは、リーマンショック後安値を更新しています。

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日本人から見ると、USドルはリーマンショック前の120円台に戻ってしまいましたが、その当時120円だったカナダドルは95円と、いまだ8割水準です。

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