シカゴ筋ポジションの確認(1/26時点)
(1月26日) (1月19日) (増減)
カナダドル ▲66819 ▲66386 ▲433
スイスフラン ▲4503 906 ▲5409
ポンド ▲47537 ▲38579 ▲8958
円 50026 37653 +12373
ユーロ ▲127215 ▲137015 +9800
NZドル ▲5400 ▲2954 ▲2446
豪ドル ▲32798 ▲36267 +3469
増減プラスが3、マイナスが4と、マチマチの動きとなっていますが、一番大きく動いたのは円買い。
相場の判断としては、行き過ぎた円安を是正する方向性が優勢だったと思われますが、これに対して日銀が真っ向から挑戦。
ひとまず円高派の投機筋は、大きく後退することとなりました。
ドルインデックスです。
今週は、原油相場の反発もあり、ドルは移動平均線を割って下に行こうとしていたところ、突然の日銀の介入で、ドル安よりも円安だ、ということになりました。
量的緩和やマイナス金利政策は、要するに通貨安が目的です。
日銀は自らが設定した物価2%を達成するには何でもやる姿勢を明確にした、というのは建前で、本音としてはアベノミクスの頓挫を防ぎ、消費増税への道を今一度しっかり舗装したい、ということでしょう。
このサプライズによって、為替の方向性は複雑になりました。
FRBとしては、年初からの市場の動揺に対処するため、利上げの手を少し緩めてドル安による治療も考えていたところ、日銀から円安新薬の申し出を受けて、多少のドル高を受け入れても株高に動くなら良かろう、と暗黙の承認を与えたのだろうと思われます。
折しも原油市場や新興国通貨が自立的な反発の兆しを見せているタイミングでしたから、株価の水準は一定程度戻りそうな雰囲気があります。
しかしながら、市場の不安心理が治癒するのであれば、FRBの利上げ観測が強まり、再び原油や新興国通貨安を招いてリスクオフに、という堂々巡りも想定されます。
現在の市場は、中国経済への懸念やコモディティ価格の低迷、一向に回復しない海運需要など多くのネガティブ要素があり、ちょっとした羽音で我先にと逃げ出しかねない脆弱な均衡状態にあります。
短期的な酔いが覚めれば、相変わらず緩和でしか維持できない割高な位置にある不安と向き合わなければなりません。
果たして日銀効果の実効性・持続性はあるのか。
来週の雇用統計の結果にもよりますが、FRBが少しは優しい姿勢を見せるのか、あたりが今後のポイントになりそうです。
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