大世界史
「大世界史 現代を生きぬく最強の教科書 (文春新書)」
は、池上彰氏と佐藤優氏の対談第二弾。
本書は、なぜ今世界史なのかというイントロの後、まずは中東地域の話で始まります。
「中東は世界の中心であり、常に世界史大転換の震源地だから」と佐藤氏。
話題の中心は、アラブ(サウジ)対ペルシア(イラン)ですが、2016年は正にこの対立の激化で幕を開けました。
北朝鮮の核問題については、恐いのは北朝鮮の核では無く、韓国が核武装することで、更に恐いのはISが核を持つことだ、と語られています。
本日、韓国与党セヌリ党の元裕哲(ウォンユチョル)院内代表は、「北の恐怖と破滅の核に対し、我々も自衛レベルの平和的な核を持つ時が来た」と主張したと報道されています。
本書のあとがきでは、「反知性主義との戦い」を宣言。
反知性主義とは、客観性、実証性を軽視もしくは無視して、自らが欲するように世界を理解する態度と定義されていますが、分かりやすく言えば、「正義」や「民意」といった曖昧な言葉で自分の意見を絶対的に正当化しようとするのが、日本人に多い反知性主義です。
著名な投資家は、例外なく歴史を勉強することを重視します。
歴史を学べば、人間は謙虚にならざるを得ず、長く生き残る投資家は、決して「絶対」とか「確実」などという無責任な言葉で自分の選択を飾らない人たちです。
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