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February 21, 2016

コモディティ相場の逆襲はあるのか

米国では、各ファンドが米証券取引委員会(SEC)に提出した四半期の有価証券報告書の内容で大きく株価が動くことがありますが、先週話題になったのは、石油・天然ガスパイプラインのキンダー・モルガン株でした。

ウォーレン・バフェットのバークシャー・ハザウェイが、2015年10~12月期にキンダー・モルガン株を2653万株(約450億円)取得。
ソロス・ファンドも同じキンダー・モルガンを5万株取得。

昨年9月に「今は現金を保有する時だ」と訴えていたデービッド・テッパー氏も、同社株を約940万株(約160億円)取得し、加えて米エナジー・トランスファー・パートナーズ株やパイプライン関連のETFを新規で取得。

キンダー・モルガン株は、木曜日に10%上昇、翌日は反動で3%売られました。

日本の金鉱・コモディティ銘柄というと、住友鉱山がまず浮かびますが、同社は2月15日、フリーポート・マクモラン社(FCX)が経営するモレンシー銅鉱山(アリゾナ州)の権益13%を10億ドルで追加取得し、25%とすると発表しました。

そのフリーポート社は、銅相場の下落で徹底的に売りたたかれ、仕手筋カール・アイカーンが相場に参加していることでも有名になっていましたが、住友鉱山への一部権益の売却は、フリーポート社の債務削減に寄与すると歓迎され、株価は上昇。

Fcx5896321

フリーポート社の株価は、1月に3.7$で底を打っていましたが、このニュースで反発に勢いが付き、7$近辺にまで回復しています。

しかしながら昨年春は23$ですから、いまだその3分の1に過ぎません。

下図は、原油版VIX指数と言われるOVXのチャートです。

Ovx2016028546

山が出来ているのは、最初に50$を切った昨年1月、40$に接近した昨年夏、そして26$を付けた今月ですが、特に今月は瞬間的に80台という、リーマンショック以来の高いストレスを示しています。

これが転換点を示唆しているかどうかは分かりませんが、陰の極であってもおかしくない程度に緊張は高まったとは言えそうです。

エクソンと原油(USO)の相関です。

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昨年の秋以降、エクソン株は原油の下げに追随しなくなりました。

原油が安いほど大が小を食って生き残るから、という理由もあるでしょうが、下げ止まりを主導した最大の要因は、下流の精製部門は原価安で利益が増えるから、だと思われます。

下流部門をフィリップス66(PSX)として分離したコノコ・フィリップス(COP)と比較すると、それは明らかです。

Xomcoppsx564

原油安の「駆け込み寺」としてエクソンのような超大型銘柄が機能するのは、逆風に耐えながら原油反発を待ちたいという投資家にとっては朗報。

どうぞどうぞ売ってください、という状況になると、下げ相場の迫力が失われ、恐怖を栄養分とするショート筋の旨味は損なわれます。

日本のマーケットは実に簡単に「びびる」ので、まだまだ売るのが面白くて止められないでしょう。

その東京市場では、木曜日に商社株が急騰。

下降トレンドから抜け出せない日経平均と違い、三井物産、三菱商事(↓)共に、ほぼミニゴールデンクロスです。

8058201602873

日経平均は25日線の4%下にあり、依然として「もぐら叩き」に脅える状況なので、今や25日線の上にいるだけで、安心銘柄と言えるかもしれません。

なぜ商社株がこのタイミングで見直されたのかは判然としませんが、海外勢が買いを入れなければ、これほどは動かないだろうという気はします。

肝心の原油相場自体は、需給が大きく改善する見通しが薄く、再度の20$台半ばもあると思いますが、相場の底流には、下げるリスクよりも上昇のリターンの方が魅力的になっている、という見方が渦巻き始めているのかもしれません。

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